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アレルギーを予防する妊娠中の食生活のポイント

1.色々な食品を利用して、バランスのいい食事を心がけましょう

 妊娠中に限らず、アレルギーを予防するために必要なことは、食品の偏りをなくすことです

エネルギーのもとになる「炭水化物」、肉をつくる「たんぱく質」、体の調子を整え抵抗力をつける「ビタミン」、

強い骨や歯をつくる「ミネラル」のバランスが大切になります。

特にカルシウム、鉄分、食物繊維などの必要量が増加しますので不足しないように、

1日3食の食事から取るようにしましょう。

 

2.塩分は取りすぎないように気をつけましょう

 塩分を取りすぎると、高血圧や浮腫(むくみ)を招き、妊娠中毒症を引き起こします。

魚は生よりも、焼いた方が魚の油と一緒に塩分が落ちて控えめになります。

煮魚は味付けに気をつけましょう。お酢や柑橘類、香辛料、香味野菜、のり、ごまなど風味のいい食品を上手に利用して、

薄味でもおいしく食べられる料理の工夫をしましょう。

 

3.規則正しい排便習慣を身につけましょう

 流産や早産の原因となる下痢を予防するためにも、暴飲暴食を避け、新鮮な食品を使用し、調理器具は清潔にします。

特に、タンパク質の食品を十分に加熱する事は、食中毒の予防とともに、アレルギーの予防にもなります。

そして、便秘も大敵です。妊娠中はホルモンの関係や大腸が圧迫されることなどにより、便秘しやすくなります。

便秘を予防する食物繊維には、りんご、大豆、ごぼう、穀物等の「水に溶けないタイプ(不溶性食物繊維)」と、熟した果物、

かぼちゃ、キャベツ、ジャガイモ、海藻等の「水に溶けるタイプ(水溶性食物繊維)」があります。

これらを上手に組み合わせながら食べることで、より効果的な便秘対策になります。

ヨーグルト等の発酵食品は腸内細菌を活発にします。水分も十分に取りながら、規則正しい排便習慣をつけましょう。

 

4.鉄分を十分にとりましょう

 妊娠中は、普段の約3倍の鉄分が必要になります。鉄分には、体に吸収の良い「ヘム鉄(肉・魚などに含まれる)」と、

比較的吸収が少ない「非ヘム鉄(緑黄色野菜などに含まれる)」があります。

非ヘム鉄は動物性のタンパク質やビタミンCを一緒に取ると吸収がよくなります。

レバニラ炒めのように、動物性のものと植物性のものを、献立の中に組み合わせることが大切です。

 

5.カルシウムを十分にとりましょう

 カルシウムは胎児の骨や歯の生育のため、普段よりも多く必要になります。

カルシウムと言えば牛乳を思い浮かべますが、牛乳はアレルギー予防のためにもあまり飲み過ぎないように

小魚、海藻、緑黄色野菜などからもカルシウムを十分に取りましょう。

またリンの取り過ぎはカルシウムの利用を悪くするので、リンが多く含まれる加工食品は控えるようにします。

 

6.葉酸も意識してとりましょう

 聞きなれない葉酸ですが、妊娠期間中特に初期に必要なビタミンBの一種です。

新鮮な野菜に多く含まれ、赤ちゃんの発育に必要な遺伝物質のDNAやRNAを構成している核酸の合成に不可欠なものです。

サプリメントもありますが、ジュースなどはフレッシュで飲むなどしてなるべく食事から取るように心がけましょう。

 

7.肥満に注意しましょう

 妊娠前から出産までの体重の増加は10キログラム以下におさえます。

甘い菓子類や清涼飲料、油の取り過ぎは肥満の原因。体重は定期的に測定して、太り過ぎないようにしましょう。

また安定期に入ったら、お散歩などの適度な運動をおすすめします。

 

8.食品添加物はさけましょう

 保存料などの食品添加物は、アレルギーを引き起こす原因になります。加工食品は控え、だしを取る時にも天然の物を利用するように心がけましょう。

9.刺激の強い嗜好品は避けましょう

 コーヒーなどの刺激の強い嗜好品も、赤ちゃんに影響を及ぼすと言われています。妊娠中はたんぽぽコーヒーやハーブティーなどカフェインをおさえた飲み物でリラックスした時間をつくってみましょう。

10.お酒はほどほど、タバコは禁煙しましょう

 

最近では、アルコールの缶にも妊娠中の飲酒の危険性を表示しています。過度な飲酒は、胎児の発育に悪影響を及ぼすので、お酒は控えめにしましょう。喫煙は、乳幼児突然死症候群(SIDS)を招いたり、赤ちゃんの低体重のリスクが大きくなります。お母さんはもちろん、お父さんにも妊娠中はタバコを外で吸ってもらうなどして協力をお願いしましょう。

ひとつの細胞だった受精卵が、2週間で、数百個の細胞になり、皮膚や筋肉、骨、内臓、生殖器など、ほとんどの器官や組織が、妊娠6~10週で形成される赤ちゃん。生まれてくるときには、40兆もの細胞になります。

これは人の一生のどの時期よりも、早い成長なのです。体の基本構造がつくられる胎児期に、赤ちゃんが栄養を母親の体を通して100%得ていることを考えると、妊娠中の食生活は、赤ちゃんやその後の一生とも大きな関わりがあるといえます。食事には、きちんと気を使ってくださいね。

 

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